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遺産分割協議

質問

前回に続く質問です。亡父の預金を誰がいくら相続するかを決めるためには、相続人全員による遺産分割協議が必要とのことですが、私以外の相続人は、認知症の母と音信不通の妹です。今後、実際にどのような手続を行なえば良いのでしょうか。 

回答

預金も含め、亡父の遺産を誰がどのくらい相続するかを決めるためには相続人全員による遺産分割協議が必要です(遺言書のある場合を除く)。

認知症等で判断能力が減退した相続人がいる場合、遺産分割協議を行なうためには、その判断能力の減退の程度に応じて、後見人、保佐人、補助人の選任を家庭裁判所に申請する必要があります。後見人は当然に本人の代理人となりますが、保佐人、補助人は、遺産分割に関する代理権を当然に有するものではないので、家庭裁判所から遺産分割に関する代理権付与を受けなければなりません。 

所在不明の相続人がいる場合、まず、戸籍謄本や住民票等から、その生存と住民票上の住所を確認します(戸籍や世帯を別にする兄弟姉妹の戸籍謄本や住民票を取得するには、その取得が正当な理由によることを市役所等に説明しなければなりません)。戸籍等から生存が推定できても住民票上の住所に居住しておらず、他に所在を知る術がない場合、遺産分割協議を行なうためには、不在者財産管理人の選任を家庭裁判所に申請する必要があります。不在者財産管理人の本来の職務は不在者の財産の保存行為、目的たる物又は権利の性質を変更しない範囲での利用行為・改良行為なので、処分行為である遺産分割協議を成立させるためには、不在者財産管理人は権限外行為の許可を家庭裁判所から得なければなりません。 

後見人等は本人の利益を守る立場にある為、法定相続分を下回る遺産分割協議には原則として応じません。不在者財産管理人も基本的には同じですが、不在者の場合、年齢、将来における出現の可能性、配偶者や直系卑属の有無等から、不在者の利益を不当に害する遺産分割協議か否かを家庭裁判所がある程度柔軟に判断して許可するか否かを決定しているようです。 

遺産分割協議が合意に至らないときは、家庭裁判所での調停や審判で遺産分割方法を決めることになります。 

なお、後見人等は、一旦選任されると、その職務は本人の判断能力が回復するか死亡するまで続きます。不在者財産管理人の職務も、本人の出現や死亡が明らかになるか、財産が無くなるまで続きます。本人出現の場合には本人に、本人死亡が判明した場合には相続人に、管理していた財産を引き継いで、その任務が終了します。 

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