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最近、女性の泌尿器科外来が増える-尿失禁や頻尿の悩み-

泌尿器科のドクターに聞くと、以前ならば恥ずかしいからと我慢して受診しなかった女性の患者さんが増えているとのことです。特に尿失禁や頻尿を訴える患者さんが多いようです。一般に、膀胱の容量は標準的には200~300ccです。また、平均的な尿回数は、昼間4~5回、夜間は0~2回前後です。水を多量に飲めば、その分だけ尿の量も回数も増えてきます。さらに年を重ねるほど夜間の排尿回数が増えてきます。

頻尿の原因としては
(1)泌尿器系の臓器に病気があり、発症する場合
1.例えば、膀胱炎では排尿時の痛みや不快感、残尿感を伴うようになります。
2.腎盂腎炎
 細菌が膀胱から尿管や腎臓に逆行して進み、腎に達すると腎盂腎炎となります。
 多くは、20~30歳代の若い女性に多く起こります。

(2)その他
1.神経性頻尿
 2時間以下の間隔で排尿があり、昼間に8回以上トイレに行くようなら神経性頻尿と言えるでしょう。 精神的な原因で起こるため夜間の頻尿はみられず、昼間でも何かに熱中していると尿意を感じないのが特徴です。
 神経性頻尿では尿意以外の自覚症状はなく、比較的若い女性に多いようです。
 治療としては膀胱の過敏性をやわらげ、余分な収縮を抑える薬(抗コリン薬)が効果的です。心因的な要素が強い時には抗不安薬、自律神経調整薬、抗うつ薬などが必要になることもあります。
2.過活動性膀胱
 過活動性膀胱の患者は、日本で約810万人にのぼると推定されています。その頻度は加齢と共に増加し、70歳以上では3割以上の方がこの病気にかかっていると考えられています。突然、このままでは尿が漏れてしまうのではないかと言う尿意が来る尿意切迫感、1日8回以上トイレにいく頻尿、時には間に合わなくて尿が漏れてしまう切迫性尿失禁症状が進行すると、トイレに行くのを我慢することができなくなります。治療としては抗コリン薬などの薬物療法と定期的に排尿を行う等の行動療法とを組み合わせると効果的でしょう。

 尿失禁や頻尿には原因となる病気が潜んでいることもありますので、皆さんも恥ずかしがらずに泌尿器科を受診してください。

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