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糖尿病にも色々あります ― 診断に使われるHbA1c指標

糖尿病には色々なタイプがあります。一番多いのはインスリンの作用不足による2型糖尿病や通常の健康診断では発見されにくい「かくれ糖尿病」などです。HbA1cは、こうした色々な糖尿病の診断に欠かせない血糖値の評価に必要な指標です。
血糖値の低い状態が続くと、ヘモグロビンに結合するブドウ糖の量が少なくなるので、HbA1c数値は低くなり、血糖値の高い状態が続くと、HbA1c数値は高くなります。食事の影響を受けませんので、HbA1cが5.6%以上の方は慢性的に血糖値が高いとされ、糖尿病のタイプを知るため詳しい検査が必要です。
☆2型糖尿病
糖尿病は、症状の有無、血糖値、HbA1cの値を総合的にみて診断します。その中で最も患者数の多い糖尿病のタイプが2型糖尿病です。食後の血糖を処理するインスリンの働きが不足して引き起こされる代表的な糖尿病と言えます。
2型糖尿病の治療の目的は糖尿病性細小血管合併症(網膜症、腎症、神経障害)及び動脈硬化性疾患(虚血性心疾患、脳血管障害、閉塞性動脈硬化症)の発症、進展を阻止することにあります。昨今、インスリン治療、薬物治療が進み血糖コントロールが効果を上げているが適切な食事療法と運動療法が基本です。
☆「かくれ糖尿病」
食後の血糖値が極めて高くなっているのに見落とされる糖尿病状態があります、「かくれ糖尿病」と言われます。健康診断では、通常空腹時の血糖値を調べるだけで食後の血糖値は確認しません。このため、発見する機会を失い「かくれ糖尿病」と言われる原因になっています。見逃すケースが多く、進行してから発見されます。このように、空腹時の血糖値が正常でも、食後の血糖値が高いケースもあり、一般的な2型糖尿病同様に動脈病変の進行リスクが高いほか、心筋梗塞の発症リスクも高いことが分かっていて、2型糖尿病同様に適切な治療が必要とされています。「かくれ糖尿病」は、病状が進行すると空腹時でも血糖値が上昇し、常に高血糖状態となります。
「かくれ糖尿病」を早期発見するには、空腹時血糖値が100mg/dL以上、又はHbA1c(国際基準値)が5.6以上の段階で食後血糖値の検査を受けることをお勧めします。「かくれ糖尿病」は、見つかった時には進行しているケースが多く、この場合治療が困難となることがあります。
☆2型糖尿病の三大合併症
代表的な糖尿病の合併症として、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害が挙げられます。高血糖状態が続くと、高血糖すなわち増えすぎたブドウ糖が血管内部にある細胞(内皮細胞)に入り込み、そこで発生させる活性酵素により血管を傷つけてしまいます。糖尿病は、全身の動脈や毛細血管にまで影響が及び、様々な合併症を引き起こします。
⑴糖尿病性網膜症
網膜は、毛細血管が豊富にある組織のため、高血糖によってダメージを受ける血管が多くあります。動脈硬化によって血流が滞ることで、酸素や栄養不足が生じて網膜剥離や出血を起こす恐れがあります。場合によっては、失明に至ることもあり、日本における中途失明の主な原因にもなっています。このため、糖尿病と診断されたら、糖尿病の治療とともに、定期的に眼科専門医を受診することをお勧めします。
⑵糖尿病性腎症
腎臓にある糸球体の毛細血管がダメージを受けて、尿が生成されずに腎不全を起こすことがあります。病状が進行すると、人工透析が必要になってしまいます。
⑶糖尿病性神経障害
手足の痺れや痛みに対して鈍くなるなどの症状があらわれます。その他、便秘や下痢、立ち眩み、発汗異常、顔面神経麻痺、勃起不全(ED)などを引き起こします。

糖尿病は重症な合併症を引き起こす病気です。中高年の方は健康診断のみならず、HbA1cの検査もしてみて下さい。

良い汗と悪い汗

汗をかくことは、体温調節や老廃物・毒素の排出、むくみの解消、皮膚の保湿など、わたしたちの体にとって大切な役割があります。しかし、汗にも「良い汗」と「悪い汗」があるのはご存じでしょうか。

【良い汗】
・さらさらしてる
・すぐに乾きやすい
・じんわり出る
・必要に応じてかく
・ニオイが少ない
・汗をかいた後にスッキリする

【悪い汗】
・ベタベタしている
・乾きにくい
・一気にどっと出る
・だらだらとかく
・ニオイが強い
・汗をかくと不快に感じる

良い汗は小粒でサラサラしており、ニオイが少ないという特徴があります。反対に、悪い汗は良い汗と比べて余計なミネラルが多く、大粒でベタベタしているのが特徴です。また、蒸発しにくいので、体温調節の効率も悪くなります。
【悪い汗の原因】
加齢や運動不足、自律神経の乱れによって、汗腺の機能が低下していることが考えられます。

【対策】
・水分補給
・代謝を上げる
・栄養バランス良く、規則正しい食生活を心がける
・部屋の温度を下げすぎない
・湯船につかり汗を流す
・ストレス管理
・自分に合った運動を行う
・通気性の良い服を着る

良い汗をかくことは熱中症対策になります。悪い汗は大量に汗をかくため、体内に必要な塩分が失われ熱中症や夏バテのリスクが伴うからです。良い汗をかいて快適に夏をすごしたいですね。

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