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糖尿病による足病変から足を守ろう、フットケアが鍵

糖尿病患者が長生きするためには、フットケアに努める必要があります。最悪、足 病変が重症になると足を切断しなければならないこともあります。大切な足を守るた めには、血糖値をコントロールするとともに、自身の足のお手入れ(フットケア)が 鍵になります。 

☆糖尿病の怖い合併症、足の壊死とは? 

なぜ糖尿病患者に足病変が起こるのか。糖尿病から壊疽に至る要因は3つあると言 われています。

それは

➀神経障害、

➁血行障害、

➂免疫力の低下 です 。

➀神経障害 

神経障害は、糖尿病の合併症として比較的早期に起こりますが、痛みやしびれだ けでなく、進行すると痛みや熱さなどを感じなくなります。神経障害によって、 足にできた靴ずれによる傷やタコ、イボなどに気づくのが遅れて、悪化し壊疽に なることもあります。 

➁末梢血流障害 

血流障害で、皮膚組織への酸素や栄養の供給が悪くなります。下肢の冷感から暖 房器具の使用頻度が増し、やけどのリスクが大きくなります。やけど部位の血流 が悪いため、その部位の壊死を起こします。 

➂免疫力の低下 

細菌やウィルスなどと戦う白血球の機能低下や免疫反応の低下のため、細菌に感 染しやすくなり壊疽に繋がります。 

☆足の壊死予防 

足の壊死を予防するためには日々のフットケアが大切です。具体的には、毎日足を よく観察する、毎日足を洗い清潔に保つ、風呂の湯や電気製品でやけどをしないよ う注意し、足に傷ができたら消毒して早めに病院を受診します。

☆足の壊死が起きた時の治療 

足の不調に気づき、病院を受診すると、次のような治療がはじまります。 

➀足の壊死が起きた場合の治療法は、壊死した組織を外科的に除去するデブリード マンという方法があります。感染がある場合は抗菌薬を投与し洗浄を繰り返し、 新しい組織ができるのを待ちます。 

➁感染がない場合には抗菌薬は投与せず、洗浄で経過をみます。 

➂壊疽が重度で、感染により全身へ細菌が回り、命の危険がある時には足を切断す ることもあります。 また、重度の血流障害がある場合には、カテーテル治療によって狭くなった部分の 血管を風船で広げたり、自分の血管を移植し血行を再建するバイパス手術を行います。血行障害を残したままでは、再度壊死を起こす可能性があるからです。 

☆糖尿病フットケア外来とは 

足病変のある糖尿病患者様を対象に、糖尿病足病変の発症および進行の予防を目的 とし、医師の診察、指示の上、処置をしながら足のセルフケアの方法を指導する外 来です。日々の療養生活上で気になることなどを、相談していただく場でもありま す。足病変による患者様のQOL(生活の質)の低下を防ぐこと、患者様自身が毎日 足を見て、フットケアを実践することができるよう支援しています。糖尿病による 足のトラブルを予防、早期発見し、重症化しないことにより、患者様はセルフケア の効果や意義を実感できます。糖尿病フットケア外来の目標は、患者様自身が、ご 自分の足に関心をもち、足病変予防のためのフットケアができるようになることで す。 傷があるからフットケアを行うのではなく、足病変を発症させないようにす るための予防フットケアが大切です。 

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