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フレイルとは、「虚弱」を意味する造語です

―健康な状態と要介護の状態の中間の状態を言う―

まづいたり、転倒して怪我をする回数が増えたような経験はありませんか?最近、寒くなるとすぐ風邪を引くことが多くありませんか?フレイルとは、「虚弱」を意味する造語で病気ではないものの、体力や活力が低下した、健康な状態と要介護の状態の中間の状態です。
フレイルは虚弱状態で体重減少・疲れやすさ・歩行速度の低下・握力の低下・身体活動量の低下などから判断されます。フレイルの状態になると軽度のストレスでも健康に悪影響が生じ、感染症にかかりやすくなる可能性が高まります。そのため介護の現場では、積極的にフレイルの予防に取り組んでいます。
☆フレイルかどうかのチェックポイント
フレイルと評価される基準は様々ですが、日本で最もよく使用される評価方法はCHS基準と呼ばれるチェック項目があり、3個以上該当するとフレイルと評価されます。
〈チェック項目〉
⑴体重減少がある:6か月で2㎏以上の体重減少
⑵筋力低下:握力:男性28㎏未満 女性18㎏未満
⑶疲労感:わけもなく疲れたような感じがする
⑷歩行速度:通常の歩行速度が1.0m/秒未満になる
⑸身体活動:軽い運動や体操、定期的な運動やスポーツを週一回も行っていない。

☆どのようにフレイルになるのでしょうか?
加齢によって疲れやすくなることで、運動量が低下したり、慢性的な疾患で動けなくなったり、精神的な問題で家に閉じこもりがちになる。人によって様々ですが、筋肉量が減少すると、基礎代謝量が落ち、一日のエネルギー消費量が減ってしまいます。食欲が低下し、食事の摂取量も減ることで低栄養の状態となり、さらに筋肉量が減っていくと言う連鎖が発生します。この連鎖が繰り返されることによってフレイルが進行していきます。
☆フレイルの進行を止める大切な対策とは?
フレイルは早めに対策をすれば回復、改善できるので、要介護状態になる前に家族が対応してあげることが重要です。実際にフレイルになってしまった場合、どのように対策をしていけばよいのでしょうか?対策としては下記の3つが重要です。
❶食生活の改善
フレイルになると食事の回数や一回で食べる量が減るため、朝昼晩3食をしっかり食べることが大切になります。特に1日2回以上は主食、主菜、副菜をバランス良く、色々な食品を組み合わせて食べることを心がけましょう。タンパク質を意識的に摂ることも大切です。例えば、75歳以上の男性の場合は79~105g、75歳以上の女性の場合は62~83gの摂取が目標値となります。普段の食事に加えて、豆乳を入れたり、間食やデザートにヨーグルトを選んでもう一品追加してください。
❷継続的な運動を心がける
フレイル対策のためには運動が非常に有効です。特に高齢者には、取り組みやすく負担も少ないウォーキングがオススメです。ウォーキングは代謝が良くなるだけでなく、有酸素運動なので、長く続けると脂肪燃焼にもつながり肥満解消に効果があります。血糖値、血圧の改善、心肺機能や骨粗しょう症予防にも良いとされています。ウォーキングは様々な研究から推奨されている運動の一つです。目標としては1日7,500歩以上歩くようにすると、筋力の低下を防げると言われています。
❸社会参加
フレイル対策には社会との接点を持つことがとても大切です。高齢になると物事に取り組む意欲が低下し、人と接するのが面倒になる人も少なくありません。そうなってしまうと、家に閉じこもりがちになってしまい、運動や食事がおろそかになり、結果的にフレイルサイクルが進行していきます。もし身の周りに地域の集まりや趣味の会などがあれば、積極的に参加して活動量を上げることも有効です。

フレイルは免疫力の低下を引き起こします。その結果、フレイル状態はインフルエンザなどのウイルス感染症にかかりやすくなったり、重症化しやすくなると言われています。重症化しやすくなるとそれだけ生命に対する危険性も高まります。免疫力の低下を防ぐためにもしっかりとしたフレイル対策が必要です。

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