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不動産担保融資の落とし穴と法的注意点

不動産を担保に融資を受ける場合、どのような法的注意点がありますか。

不動産に抵当権等の担保権を設定して金融機関から融資を受ける方法は、当該不動産を使用し続けられること、利息が比較的低率で返済期間を長期にできること、対象不動産の売却により融資の返済ができること等、利便性が高い融資形態です。
但し、金融機関は融資の前に、担保候補不動産の市場価格を調査し、この額と融資希望者の経済的状況を元に融資可能額を決めますので、不動産があれば容易に希望額の融資が受けられる訳ではありません。
また、担保権設定契約には不動産所有者の担保価値維持義務や追加担保設定義務が定められているのが一般的です。所有者は対象不動産を利用し続けることはできますが、担保価値を維持する義務を負い、万一、担保価値が減少して金融機関から別の追加担保の設定を求められると、これに応じなければなりません。融資を受けた後の担保不動産の利用計画を、予め金融機関にも伝え、計画どおりの利用によって担保価値が減少するおそれがあるなら、この減少分を考慮した担保権設定契約を締結して、担保価値維持義務違反にならないようにしておかねばなりません。
対象不動産を賃貸して賃料収入から融資を返済する方法も珍しくありませんが、賃貸する前に担保権設定登記を完了しておかないと、抵当権が賃借権に劣後してしまい、当該不動産は賃借権の負担付の評価となり、希望する額の融資が得られない可能性が出てきます。
その他にも、利息が変動か固定か、毎月の返済が元利均等か元金均等か、一括返済を請求される期限の利益の喪失事由は何か、繰り上げ返済する場合に要する手数料がどのくらいか、等についても契約締結前によく確認し、疑問点は金融機関に事前に説明を求めてください。
さらに担保権設定登記には、登録免許税、司法書士費用等の費用が別途必要ですので、これらの諸費用も含めて融資を受けるのか否かもご検討ください。
そして、残念ながら、約定返済が困難で担保権実行のおそれが生じてしまったときには、可能な限り任意売却をしてください。担保権が実行されて競売になると、売却価格はかなり低く、市場価格の7割程度と言われています。不動産を意に反して自ら売却するのは辛いものですが、決断が遅れ、任意売却なら完済できた債務が競売になったために残存したり、完済はできたものの手元に戻る資金が少なくなる事態は避けたいものです。

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